Amazonのコメント欄より
ち 4.0
2014年5月10日 再掲載と、本書についての共同通信社報道への疑問
投稿者 Edgeworth-Kuiper Belt
英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄(祥伝社新書)
2014年5月9日に、共同通信社発の報道で、本書は翻訳者の意志によって著者として名前が挙がっているストークス氏の意図とは異なる捏造が記載されているという報道を確認しました。
良い本だと思いましたし、多くの方もそのように考えているということを投票状況によって理解していました。しかし、著者として名前を出している方への直接の取材によってそのような断定がなされて捏造が含まれていると認定された以上、どんなに良い内容であっても推薦することはできないと考えてレビューを取り下げました。
ところが、本日、祥伝社のWEBに、日本語(翻訳文)と英文(ストークス氏自身のもの)でストークス自身による署名付きのメッセージとして、実はこの共同通信社の報道の方が誤りであることを確認しましたので、本レビューも再掲載いたします。
尚、本書のレビューからは離れますが、このようなことがあったのでひとこと書きます。今回の報道とストークス氏自身の発表を照合して確認する限り、以前からいろいろ言われているように、共同通信社の一部記者はマスメディアとしての責務を担うべき適切な資質を本当に有しているのか、強い疑念を抱きます。思想や言論の自由のある国ですから、右だろうと左だろうと、自らが正しいと思うことがあればきちんと堂々と主張すればよいのですが、世間の報道機関への信頼を逆手にとったこのようなやり方には賛同できません。
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5つ星のうち 4.0 欧米の一流報道機関のジャーナリストを長年務めた英国人の視点, 2013/12/4
By Edgeworth-Kuiper Belt
「私は日本が大英帝国の植民地を占領したことに、日本の正義があると思った。それを戦後になって、まるで戦勝国が全能の神であるかのように、日本の罪を裁くことに違和感を感じた」。
イギリス人ジャーナリストの立場から、それぞれの国から見た太平洋戦争の正義の意味が異なることを指摘し、日本はどのように歴史と向かい合い、「戦後レジームからの脱却」を位置づけるべきかについての自説を述べた本。著者は『フィナンシャル・タイムズ』『エコノミスト』の東京特派員、『ロンドン・タイムズ』『ニューヨーク・タイムズ』の東京支局長を務めてきた経歴を持つ。
「侵略が悪いことなら、世界史で、アジア、アフリカ、オーストラリア、北米、南米を侵略してきたのは、西洋諸国だ。しかし、今日まで、西洋諸国がそうした侵略を謝罪したことはない。どうして日本だけが欧米の植民地を侵略したことを、謝罪しなければならないのか」。
日本人は、太平洋戦争で戦った相手というとまずアメリカを思い浮かべるが、実はイギリスがこの戦争をきっかけに失ったものは実に膨大だった。著者が子供の頃に地球儀を使って説明されたという栄光の大英帝国の基盤の要はアジアの植民地であり、しかし、日本の快進撃とともにその数百年の支配が一気に崩れ、その後これらの地域が独立に向かって大英帝国は消えることになった。そこに、日本軍捕虜収容所での英兵の扱いの問題が加わり、イギリスの日本への戦後の国民感情は相当ひどいものであったそうだ。同様に、オランダ、フランス、アメリカもアジアの植民地を失った。著者は、そのような歴史を振り返りながら、引用した上記のようなごく基本的な問いかけを行っている。他にも、南京や朝鮮半島における歴史的争点や、靖国神社参拝といったことについて、著者の見解が次々と書き連ねられている。
50年間の長きにわたって欧米を代表する一流紙の記者であったため、たくさんの有名人に会っていて、その思い出話を披露しているのも本書の特徴である。特に親交が深かった三島由紀夫については多くのページを割いており、三島が命を賭けて伝えようとしていたものを今を生きる日本人に改めて問いかけている。他にも戦後の重要人物が目白押しである。田中角栄、岸信介、安倍晋太郎、中曽根康弘、白洲次郎、麻生和子、シアヌーク、スカルノ、金大中、金日成。例えば、シアヌーク殿下が、みずから日本軍将校を主役にした映画を監督・主演して作って、金日成・正日親子の前で上映して賞賛されたというようなエピソードも登場する。また、駆け出しのころには、後にイギリスの首相になるエドワード・ヒースにも会っているし、戦後日本を世界に紹介する上で大きな貢献を果たしたドナルド・キーン、エドワード・サイデン・ステッカー、アイヴァン・モリスのことも語っている。
これは本文において著者が書いているだけでなく、解説部分において加藤英明氏も全く同じことを書いているが、敗戦国であるという以外に日本が誤解を受けている理由として、日本から正しい情報があまり発信されていない点を上げているのは気になった。現在、日本が中国や韓国から非難を受けているあの時代の論点のいくつかは、元をたどれば日本のメディアが火付け役になっているものだ。また、著者は「日本の主張が、英語で発信されてこなかったことが大きい」とも述べている。
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最初の投稿: 2014/08/21 18:01:07 JST
iさんのコメント:
一応、ストークス氏の話をそのまま写します。
『英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄』に関する各社報道について
平成26年5月9日
当該書の各社報道について、問い合わせを頂いておりますが、
あらためて著者の見解を確認した所、以下の様なものでした。
著者からのメッセージを、ここに掲載します。
株式会社 祥伝社
1.共同通信社の取材に基づく一連の記事は、私の意向を反映しておらず、誤りです。
2.「(南京)虐殺否定を無断加筆、ベストセラー翻訳者」との見出しも、事実ではありません。
3.著者と翻訳者の藤田裕行氏との間で、本の内容をめぐって意思の疎通を欠いていたという報道がありますが、事実と著しく異なります。
4.共同通信は、1937年12月に南京で起きた事に関する第5章の最後の2行の日本語訳が著者の見解を反映していないと報じています。共同通信は、問題を針小棒大にしています。
著者の見解は、「いわゆる『南京大虐殺』はなかった。大虐殺という言葉は、起きたことを正しく表現していない。元々、それは中華民国政府のプロパガンダだった」というものです。
5.本書に記載されたことは、すべて著者の見解です。祥伝社と著者は、問題となっている2行の記述についても訂正する必要を認めません。
ヘンリー・スコット・ストークス
http://www.shodensha.co.jp/kokuchi/kokuchi.pdf
一字一句、そのままです。
とおりすがりさんのコメントにあったので。
共同通信の記者は酷いですね。
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殘念なことであるが、
上記の行爲により共同通信社もアメリカのプロパガンダ機關だといふことが判る。